私に影響を与えた良書・悪書・珍書・奇書・希書

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構造主義科学論の冒険  池田清彦著 (毎日新聞社刊)

小生が専門分野の漢方医学・中医学を考える上で、もっとも影響を受けた書籍である。

それだけに愛着も深いが、反面、一部に大きな反発もある。

狭義の科学理論とは何か、を知る上で、これほど分かりやすい書籍は、ない、と思う。

ところが、一転、広義の科学を論じる段になると、ご自身が最も否定的に捉えられているはずの「イデオロギー」が続出するのである。

この論点は、狭義の科学を論じるうえでの大切な「第二章 現象と記述」のところでも、目に余るイデオロギーからの論述が入り込むので、充分に気をつける必要がある。

つまり、本書の最終章、「第六章 科学と社会」や、上述の大切な「第二章」などに、唐突としてイデオロギー的記述が入り込んでいるので、大いに警戒する必要がある。

これらのイデオロギーからの発言さえなければ、と惜しまれてならない。

イデオロギーを否定されながら、イデオロギーという色眼鏡で日本社会の本質を論断されたのでは、かなわない。

広義でものを考えるなら、人間の情や情念など、デリケートな問題まで包含されて、複雑多変である。
うかつに科学者が論及するべきではない分野かもしれない、と思わぬでもないが、まだ、カールー・ポパーが論じた社会論関連の諸論文「開かれた社会とその敵」や「歴史主義の貧困」などの方が、はるかに説得力がある。

広義の科学理論を論じるにしても、少なくともイデオロギーを含ませないで欲しかった。

繰り返すが、狭義の科学理論については、最高の賛辞を贈りたいのである。
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by cyos | 2005-08-29 13:23 | 科学理論とは何か

書 痴 迷 宮   喜多村 拓 著   (青弓社)

著者は、青森県の古書店主。「古書店 林語堂」の経営者。

本州の最北端の著者が、どうして下関市在住の小生の生活を観察できたのか?

いまだに不思議でならない。

この書の内容は、ほとんど小生のことを書いたとしか思えない。

気味の悪い本である。

本州の端から端の往復は、そうそう出来るはずもないのだか・・・・・ハテ???

何が書かれているのかを要約すれば、「書痴」といわれる人種の実体を、あますところなく描いている。


まったくありがたくもないネーミングだが、昔から本キチガイを書痴というのだから、しかたがない。

人間という「動物」のなかには、こういう種類の人間が、本当に実在するのだということを、知っていて損はないだろう。

それにしても、あまり愉快な本ではない。

面白がるのは、きっと本にあまり縁のない人たちだけだろう。

(と言いながらも、夜も寝られないほど夢中になって読み通したのは、誰だ?!)

ところでこの林語堂さんには、前著があってこれはまた優れた名著があるのでご参考までに下記で御紹介。

絶賛推奨「古本迷宮」

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by cyos | 2005-08-26 00:12 | 読書人の生活

古典の読み方  谷沢永一著   (PHP文庫)

もともと祥伝社から1981年に発行されたものを文庫化したもの。

小生は、祥伝社版で読んだ。

谷沢氏によれば、

古典から学ぶべきものは、「人間をどう見るか」「その人間が構成する社会をどう見るか」のただ二つである。

ということだそうだ。

本書を読めば、読書の醍醐味を教えてくれる。

若いうちに、このように面白くて、しかも、大変に優れた古典案内を読んでおかないと、歳を取ってからでは遅すぎる!

古典そのものを読む暇がなくとも、谷沢氏の古典案内を読んでおくだけでも、その後の人生の色合いが変わってくることマチガイナシ

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by cyos | 2005-08-23 16:29 | 人間と人間社会の本質を知る

日 本 文 壇 史 全24巻・総索引  伊藤整・瀬沼茂樹   (講談社文芸文庫)

主として、明治から大正初期にかけての文壇史である。

文壇史ではあるが、そのまま明治の文化史であり、登場人物5,000名を越える壮大な実話絵巻となっている。

全巻を通じて登場する夏目漱石や島崎藤村、坪内逍遙。

ほとんどの巻に登場する森鴎外など。

おのずから明治文化史の中心人物が、各場面で登場する。

明治はどういう時代であったか?

明治維新後の日本人は、どのように感じ、どのように生活し、どのように倒れていったのか。

樋口夏子、つまり樋口一葉は、どのように頑張り、どのように生活し、どのようにして夭折(ようせつ)したのか。

多くのことが、日日単位で、あるいは時間単位で、実話物語は、ゆったりと、ゆっくりと、おもむろに進行していく。

ここには、文学史に残る数々の登場人物が、生身の活きた姿であらわれる。

読者は、登場人物と友人になったり、親友になったり、喧嘩したり、犬猿の仲となったり、読者自身も明治の人間として参加している錯覚を起こし始めるであろう。

人生とは、明治の文化人の生き様とは、このようであったのだ!
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by cyos | 2005-08-18 12:53 | 人生の味わい

知的生活の方法(正・続) 渡部昇一著 (講談社現代新書)

昭和51年に発売されて以後、一時は爆発的なブームを呼んだ、現代読書人の代表者、渡部昇一氏の著書である。

昭和51年というえば、1971年。

当時は、知的生活にあこがれる若者が多かったのだ。

私も当時、かぶれにかぶれ、貧しい生活の中から、手当たり次第に書籍を買い込んだ。

この著のお陰で、書籍業界は、大いに潤ったはずである。

私と同様に、愛書狂の病(ヤマイ)に陥った人が、続出したはずである。

迷ったら買え!

本は身銭を切ることにこそ価値がある。

おおっ!なんてことだ?

知的生活を得る為には、家族を路頭に迷わす危険性がともなうのだ!

収入のないものが、無謀なことを考えると、ロクなことはない!

というのは過去のことで、今や新古本書店では、本書などは、100円均一はあたりまえ。

3冊100円のコーナーでも、売られている。

新刊書店さんには、お気の毒だが、今や古本のみならず古書といえるようなクロっぽい書籍でも、暴落続きの古本業界なのである。

今こそ、知的生活をするのに、容易な時代はない!
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by cyos | 2005-08-14 12:47 | 読書人の生活

古 本 迷 宮  喜多村 拓 著  (青弓社)

読書人の必読書、と言ったら言いすぎだろうか。

いまや絶滅種に近い、読書人。

価値ある古本、いや古書が、世間ではどんな扱いを受けているのか?

現代の悲劇がここにあり。

まだ「読書人」が、この日本に、生息しているとしたら、この本を読むことによって、憤然としない人はいないだろう。

この書を読んで、腹が立たないとしてら、その人は、読書人ではない。

誤解しないで欲しい。

著者に腹を立てる、といっているのではない!

書かれている内容、様々な不埒(ふらち)きわまる事例の数々に対してのことである。

貴重な書物が、いかに虐待される世の中になっているのか。

それらの事例である。

ともかく、この書を読んで、憤慨しない人は、読書人では、ナイ。
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by cyos | 2005-08-12 14:02 | 読書人の生活

相互リンク集(詳細)

漢方薬専門・漢方相談/村田漢方堂薬局・中国にも紹介された村田の構造主義科学「中医漢方薬学」の論文満載。「漢方相談薬局と病院」「漢方薬局と現代社会」で漢方薬の利用方法を提示し、漢方専門家向の「中医学と西洋医学」で医学・薬学の方向を示唆。
   [URL]-http://murata-kanpo.ftw.jp/

漢方と漢方薬の真実・漢方とは中国から伝来した医術であり、漢方薬は漢方で用いる草根木皮や動物類を原料とした医薬であるなど、正しい認識を訴える。同時に、合成医薬品の副作用問題の対処方法などを併記し。日録を中心にしたブログ的お役立サイト。
   [URL]-http://m-kanpo.ftw.jp/

「漢方と漢方薬の真実」サイトのサポートブログ・管理運営する「漢方と漢方薬の真実」サイトの容量不足のため、書き漏らしや画像などをサポートするためのブログです。
   [URL]-http://blog.goo.ne.jp/m-kanpo/

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村田漢方・姉妹サイト・ブログ管理日誌・複数の一般Webサイトとブログサイトの統括司令塔としての日録・覚書。
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私に影響を与えた良書・悪書・珍書・奇書・希書・蔵書6万冊・中年過ぎのオッサンに過去、最も影響を与えた本のご紹介
   [URL]-http://cyos.exblog.jp/

古本あるいは古書の楽しみ・書籍は今や絶滅の危機に瀕している。父母や祖父母の時代には、本を読むのが楽しみであり、また、その本がいかに貴重なものであったか!当時の書籍を眺めていると、生まれる前の時代が、無性に懐かしい。
   [URL]-http://kyosan.blog18.fc2.com/

漢方専門薬剤師による漢方薬方剤漫遊記・日本漢方には、伝統的に「口訣」を残すことによって、後進のための漢方処方の使用指針として、蓄積してきた。市井の一薬剤師の「口訣」など、大した役にも立たないだろうが、しかしながら、三十数年間の経験というものは、馬鹿にならないのではないかとこころみる、専門家に向けた漢方薬方剤の経験雑記である。
   [URL]-http://cyosyu.exblog.jp/

文武両道・失われた日本の心・いつの間にか忘れられた「日本の心」。古きよき時代の記憶を呼び戻す、愛書記・読書記。蔵書6万冊、長州男児による文学的ブログ。
   [URL]-http://cyosyu.jugem.jp/

HP・ブログ・PageRank・SEO・傾向と対策・50歳をだいぶ過ぎたロウジンが、初めて覚えたパソコン・インターネットで、大奮闘。ようやく落ち着いた所で、成功経験と失敗経験を総括。さらにはWebマスターが一番気になる検索順位やPageRank・SEO・ブログなど、ロウジンの目で、鋭い?観察と考察記録。
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相互リンク専門サイト運営記録・「厳選相互リンクSEO」サイトにご訪問の方たちや、相互リンク登録希望のサイトさんに対する広報的な役割としてのブログ。トップページからリンクを貼って下さったサイトさんの 重点的なご紹介など。
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by cyos | 2005-08-12 01:30 | 相互リンク集(詳細)

小 説 の 終 焉  川西政明著  (岩波新書)

二葉亭四迷の「浮雲」から始まった近代小説でテーマとされてきた[私」「家」「青春」などの問題は、ほぼ書き尽くされ、いま小説は終焉を迎えようとしている。

というのが、本書の見開きのカバーに記されている。

まったく同感で、以後の小説は、すべて、屋上(おくじょう)に屋(おく)を重ねるばかりの、蛇足に過ぎないのかもしれない。

日本の文学史に残れるような小説は、今後はもう、ないのかもしれない。

勝手なことを言わせてもらえば、三島由紀夫以後の作品の多くは、南木佳士氏など、一部の異色作家を除いて、蛇足に過ぎない、と言ったら、袋叩きに合うのだろうか。

しかし、このような感想を持つ、一読書家がいることも、事実である。

たとえば、三島の同世代の高名なO氏などの悪文は、日本語を破壊するものとして、評価できない。

同じく同年代の、すでに他界されたA氏の小説は、私には何を言っているのか、皆目理解できない。

当時、教科書にまで採用されており、何も理解できない自分に、ひどい自信喪失感を強くを味わった経験がある。

俺は日本人として、今後やっていけないのではないか、日本語がこれほど理解できないのでは、理科系で頑張るしかないのか、などと・・・・。

何のことはない、今から思えば、おかしいのは小生ではなく、A氏の方だったのではないか、という結論に達している。


(以上は、小生の独断と偏見だらけであるから、袋叩きはやめて欲しい。さもなければ、正当防衛上の緊急避難として、昔鍛えた××が・・・・・?)
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by cyos | 2005-08-10 09:24 | 人生の味わい

正統の哲学 異端の思想  中川八洋著 (徳間書店)

いきなり言うのもなんだが、昨今、経済学部出身のくせに、イギリスの経済学者「ハイエク」の名前すら知らない野郎どもが多いのには、実にアキレテしまう。

           大学の経済学部では、一体何を教えているのだろう?


まっ、それはともかく、

この書籍は、1996年に出版された本で、著者は東京大学工学部(航空学科宇宙工学コース卒)出身である。

その後、スタンフォード大学政治学科大学院を出られている。

私よりも5歳上で、福岡県出身。

哲学思想方面の著者が、もとは理科系であったというのが、いい。

何がいいって、フランスの現代思想家たちは、皆、数学が得意である。日本の文科系の人たちは、総じて数学が不得意な人が多い。

たとえ、東大に入学できるような人でも、である。

なにせ、日本の大学受験レベルの数学は、「暗記力」があれば、充分通用するのである。

本当の数学というものは、あんなものではない、らしい。

本論に入る前に、余談が長すぎたが、この書籍、晦渋な文章に満ち充ちている。

相当に肩が凝る。

それでも、意外に愛読者が多い。

数年前にも、中央大学の法科出身の三十代の男性が、この本を繰り返し、繰り返し、読み直しては感激していた。

文章は晦渋だが、意外に説得力があり、目からウロコということは、たしかに多い。

ものの考え方を学ぶのと同時に、日本と世界を知るにも、少しはお役に立ちそうな書籍である。
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by cyos | 2005-08-07 14:51 | 哲学・思想

情報鎖国・日本(新聞の犯罪) 高山正之 (廣済堂)

2001年1月の出版であるが、これを身近な若き友人たちに、必ず読むようにすすめることが、断然多い。

なぜか? 日本人としての自信を取り戻すからである。

また、歴史の真実が分かる。

世界史や日本史を得意としていた人ほど、目からウロコのようである。

この本を読んで、真っ向から否定した人は、今のところ、いない。

否定すると、私が恐ろしいから、遠慮しているとも考えられるが、表向きは、日本人なら皆、感動するようである。

一番の重要エキスは、後半の部分である。

なんなら、前半は飛ばして、後半から読んだ方がよいかもしれない。

内容は、ここでは一切書かない。

読めば分かる。

この書を読んでも、納得しない人とは、つきあわないことにしている。
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by cyos | 2005-08-07 14:12 | 日本と日本人を知る為に