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太宰治の小説 「斜陽」と「人間失格」だけはイタダケナイが

太宰治は、何度も繰り返す心中未遂と、最期の心中で、あまり評判のよくない部分も多いが、作品には、意外に健康的なものが多い。

健康的なものなら、なんでもいいように聞こえても困るのであるが、相対的な意味である。

優れた作品には、時に毒が含まれているから、優れた評価が与えられている傾向がなくもない。

しかしながら、太宰氏の現実生活のイメージからは、作品そのものは、意外に健康的で、すがすがしいもの、感動するもの、美しいもの、考えさせられるもの、多彩である。

ところが、小生の感覚では、二十歳頃に読んだ「斜陽」と「人間失格」だけは、イタダケナイ。

歳を取って再読すべきだろうが、その気になれない。

何の得る所もない、気がする。

それ以外の作品は、歳をいくら取っても再読の価値が大いにある、と思っている。

「富士山には月見草がよく似合う」

という一節などは、特に有名だが、当時の美しい富士山の情景が、目に浮かぶようである。

これが、書かれている作品は、どれか、探してみるがいい。

日本文学史上、永遠に残る作家であろう。

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by cyos | 2005-09-23 09:04 | 人生の味わい