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「悪魔祓い」の戦後史    稲垣 武著  (文芸春秋)

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本書の副題には、「進歩的文化人の言論と責任」とある。

日本の知識人のレベルが、どの程度であり、どの程度であったかを知る絶好の書である。

少し前までは、日本の「良心的な」知識人のことを、

            進歩的文化人

と呼んでいた。

現在、テレビやマスコミなどで活躍している知識人も、本書でかなり取上げられている。

その当時、どのような発言をしていたか、現在の彼等と比較してみるがよい!

この本を一冊読みさえすれば、知識人と言われる人が、あるいは有識者と言われる人が、あるいは進歩的文化人と言われる人が、どのレベルのものなのか、判然とするのである。

本書を書かれた稲垣武氏の経歴も面白いから、必ず氏の略歴は、知っておくとよい。

世の中には、真実を暴き立てる勇気のある人々が、ほんの少数ながら存在するので、何とか救われるのだ。

人間には、凄い能力のある人がたくさんいて、何でも一度読んだだけで、その内容のほとんどすべてを記憶してしまうのである。

うそじゃない、結構いるんだよ!

ところが、不思議なことに、天は二物を与えない。

単なる生き字引に過ぎない。

モンテーニュが、自分の記憶力の無さを嘆いていたが、氏の思索力は、すぐれた随筆集(随想録のこと)を残した。

頭の良さとは、ナンなのか、と考えてみるが良い。

立て板に水を流すがごとく、読んで得た知識の焼き直しをしゃべったところで、それだけのものだ。

だけならよいが、間違ったことを、クソマジメに流されたのでは害毒だ。

知識が頭に詰まりすぎると、思考能力と入れ替えになる、らしい。

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by cyos | 2005-09-19 18:14 | 日本の知識人のレベル